音楽療法(留学)について
よくあるお問い合わせ
私のもとに届く音楽療法についての質問メールに、よく見られるもの(すべて実際に私宛に送られた質問メールです)を抜粋し、下記に私なりの返答を載せました。他の方の意見はまた異なるかもしれません。
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これは1番多い質問ですが、こればかりは「この大学がいいですよ」とはいえません。個人によって、都会にあるマンモス大学が良いとか、田舎にある小さめの大学の方が教授が1人1人に目をかけてくれるから良い、など意見や個人の性格があると思うからです。広いアメリカのことですので、その土地の風土が自分に合うかどうかというのもあるでしょうね。とってもシンプルに寒いのは苦手だから北のほうへは行きたくない、と希望される人もあると思います。
アメリカの大学で音楽療法コースを設けているところは、ほとんどがアメリカ音楽療法協会(AMTA)に承認されていて、AMTAの作成している学士課程大学カリキュラムガイドラインにそって音楽療法学科を構成しています。ですから、AMTA認定校ならどこでも学ぶ内容に大差はないと思います(大学院は別です)。AMTA認定音楽療法科設置校は、AMTAの公式ホームページへいくとリストされています。
全く音楽療法の知識なく音楽療法留学するとかなり大変です。私がその良い(?)例です。でも死に物狂いで勉強すればついていけます。TOEFLの要求スコアは、大学によって異なりますので、直接各大学へ問い合わせて確かめてください。目安として、だいたい学士課程でTOEFL525〜550点、修士課程で550〜600点の公式スコアが入学条件のようです。音楽療法も他の専門分野と同じように専門用語だらけなので、大変ですが、やる気と努力し続ける根性さえあればどうにかなるものです。あと健康体ですね!
そして、これはかなり個人的意見ですが、高校を卒業したばかりの留学生でないのなら、ご自分で願書取り寄せや学生ビザ取得など、その他もろもろの留学手続きをやってみるとよいと思います。プロセスの踏み方などは色んな留学についての説明本が出版されているので、1冊読んでみるとだいたいわかります。学校案内を読むだけでも色んな英語を学びますし、遅かれ早かれアメリカに来てしまえば、すべて自分で登録手続きなどしなければならないので、よい訓練になると思います。
私は日本の音楽療法の状況を詳しく、そして正しく把握できていません。ですから、なんともいえないのですが、ある日本の音楽療法士の方のお話しによると、自分の実力次第のようです。音楽療法士としての能力、スキルが身についていることはもちろん、口頭や文書で、音楽療法がもたらす効果、1つ1つの音楽療法活動がクライアントにどう働きかけているか、レクリエーションとしての音楽活動と音楽療法はどう違うか、など一般の方にも納得のいくよう簡潔に述べることのできる能力も必要だと考えます。音楽療法は、他の専門家と同じように、専門職です。ですので、もちろん義務や責任も伴います。個人的にはボランティアでできる仕事ではないと考えます。ですが、日本ではまだ国家資格化されていないので、難しいのでしょうね...
日本で、音楽療法に関する英語文献を見つけるのが難しい状況であるのなら、お手伝いさせていただきます。ですが、『子供のための音楽療法についての英語文献を探しています。』というメールをいただいても、抽象的すぎて、どういうものを探していらっしゃるかわかりかねます。子供のための音楽療法といっても対象者の障害、年齢層、探している目的により、それに見合う文献が異なってくるからです。ですので、
1.対象者の障害
2.対象者の年齢
3.探している目的
4.著書なのか、研究論文なのか、等
5.いつまでに必要か(時が迫っている場合、お手伝いできないこともあります。ご了承ください。)
を細かく明記して掲示板(メッセージボード)の方へ書き込んでください。実際の文献をメールで送ることは出来ませんが(データベース上に全文が掲載されているものは別ですが)、出版社、著者、タイトル、出版年度、などをリストアップし、掲示板に掲載することはできます。もちろん、日本語訳はご自分でお願いいたしますね。
基本にかえりますが、音楽療法とは、
@専門の訓練を受けた音楽療法士が、
Aクライアント1人1人のニーズを査定し、
Bその結果に基づいて音楽活動を構成し、
Cある程度の治療的プロセスをたどりながら、
D治療的介入をおこなうもの
です。医者が、薬を処方する前に、治療室で患者さんの様態を診て、その様態により薬を調合し、1日に何回、何週間飲み続けるかを患者さんに伝える、というプロセスと似ていると思っていただけると良いと思います。一言に『風邪』といっても、症状は様々で、その患者さんを診断しないことには、医者は薬の処方を行いません。音楽療法士も、例えばですが、『ストレスがたまっていると感じるんです。何か良いCDを紹介してください。』と電話を受けても、その人の症状自体を査定(アセスメント)しないことには治療計画も立てれませんし、治療的介入を実行できませんよね。
音楽療法士は、音楽を治療的介入の手段として用い、クライアントの音楽以外の能力やスキルに働きかけます。
音楽教育者は、生徒の音楽の能力、スキルを発達させることを目的に働きかけます。
両者とも、仕事として音楽活動を計画し、使用します。歌唱活動や楽器活動ですね。
音楽療法士は、歌唱活動を、肺活量を増やすことや新しい単語を覚えること、短期記憶能力や長期記憶能力に働きかけることを目的として、活動を構成します。(クライアントのニーズによって目的、活動内容が変わってきます。)楽器活動ですと、目と手の協応動作や粗大運動(腕を動かす等)や手指の巧緻性(バチを掴み続ける動作等)にに働きかけます。ですから、クライアントが上手く歌えるかどうか、上手く演奏できるかどうかということを評価しません。
それとは異なり、音楽教育者が教えている生徒に求めることは、正確なピッチ(音程)で歌えることであったり、正確なリズムや指使いで楽器を演奏できることであったりします。どちらの仕事も重要なものですが、仕事の内容や目的が異なります。
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